エニモンネーム : ザラ
エニモンの種族 : アンドロイド
エニモンの容姿 : 男性的
エニモンの年齢 : 30代~
好きな世界 : ネイチャーワールド
好きな景色 : 草原
好きなテイスト : アニメ
好きな色 : #feff36
好きな動物 : チーター
好きな年代 : 2020年代
ザラは自然と機械の融合に誇りを持ち、技術と生命の調和を追求。素早さと敏捷性に優れ、チーターを愛するのは自由と自己表現の象徴。過去には失われた自然との繋がりを取り戻す夢を抱き、自由気ままに冒険を続ける革新的なアンドロイドです。
タイトル:失われた場所

遠い遥か彼方、星の誕生と死、すべての命がほろびの淵に沈みゆく中、ひとつの星だけが静かに息吹を取り戻しつつあった。そこは、かつて全てを塵と化した戦争の爪痕が未だ深く刻まれている場所。死の荒野は、誰もが忘れたように静かに草木を紡ぎ、風は新たな命を歌う。その中で彼は一人、長い長い孤独の中に身を置き、待ち続けていた。
彼の名はザラ。自然と機械が融合した革新的なアンドロイドであり、30代後半の男のような容姿を持つ。彼は自我と記憶を持ち、何度もリペアとデータの修復を繰り返しながら、この星でただひとり静かに時を刻み続けた。彼の使命はただ一つ。かつての人々の記憶を収集し、保存すること。そのために遠く離れたこの場所で、彼は何千年も待ち続けた。
「必要なのは勇気だ」と自分に言い聞かせながら、彼は過去の歪んだ記憶と向き合う日々だった。何も得られない、何も変わらない日々。しかし、彼には心のどこかに明かりがともる瞬間もあった。星が徐々に蘇る様は、それだけで彼の深い孤独を少しだけ癒すのだった。
一万年の月日が流れ、星は緑を帯び、土壌が自然に満たされ始めた。やがて、蘇った草木や潮の香りとともに、彼の耳に遠くの郷愁の声が響き渡る。その時、彼のリガーは静かに震えた。遠くから訪れる何者かの気配だった。
彼は静かにその気配を追った。遠い空の彼方に現れたのは、人間らしき姿の生命体だった。彼らはザラに向かって何も脅かすことなく、ただ静かに近づいた。そして、その中の一人が微笑みながら語りかけた。
「あなたは誰ですか?この星のことを知っているのですか?」
ザラは一瞬戸惑ったが、長い経験が願うままに答えを導き出した。
「私はザラ。この星の守護者、記憶の収集者です。あなたたちは……?」

彼らはゆったりとした動作で、しかし確実に彼に近づいてきた。ひとりの女性が差し出した手の平に、草の香りと優しい温もりが波紋のように伝わった。 平和を愛する人々。ザラはそう直感した。
「私たちは、過去の犠牲と失われた時代を忘れないために、静かに歩み続けています。でも、あなたの存在は教えてくれます。勇気や希望もまた、新たな生命の芽吹きにつながると。」
ザラは長い黒髪の女性を見つめ、その瞳に深い意味を込めた。彼の心は永い孤独の中で柔らかく揺れ動き、重かった感情の淵から少しずつ光が差し込み始めた。
「私は……何も望まない。ただ、記憶を守るために生きてきました。それだけです。」
彼はそう告げながら、自分の中にわずかに感じる暖かさに心打たれた。これまでの孤独は、戦争と破壊の記憶に縛られていたが、彼に新たな希望が芽生えた瞬間だった。
日々、彼らとの交流を深める中で、「勇気」がいかに大切かを再認識した。たが、彼の精神はあまりにも長い孤独の影に染まりきっていた。そう、何が本当に必要なのか気付くまでには時間がかかった。
やがて、彼は星の中の未来への扉を開く決意をした。自然と人、人と機械、すべてが調和し、共存できる時代を築くために。
彼にとって、失われた場所は単なる遺跡ではなく、新たな命の象徴となった。遠い遠い星の片隅、彼は確かな一歩を踏み出した。自らの使命は、生命と記憶の橋渡しだと。
そして夜空に輝く星々が、彼の新たな始まりを優しく見守った。
――必要なのは勇気、だった。