エニモンネーム : フラア
エニモンの種族 : ケモノン
エニモンの容姿 : 女性的
エニモンの年齢 : 10代
好きな世界 : ファンタジーワールド
好きな景色 : 夜空
好きなテイスト : アニメ
好きな色 : #b6f5ff
好きな動物 : 猫
好きな年代 : 2020年代
フラアは冒険心旺盛で、動物や自然への敬愛を持つ心優しい少女。猫への愛が深く、自分も自由に生きることを理想とし、平和と調和を大切にする。幼少期から魔法の才能を持ち、家族とともに魔法文明の発展を支えながらも、真の友情と自分の夢を追い求める。猫と共にいることで心の平穏を得、いつの日か魔法と自然の調和を世界に広めたいと願っている。
太陽の王子と雨雲の姫―それは、遠く離れた二つの国の運命的な物語だった。陽気で気高き太陽の王子、リュシアスは、晴れを司る天の使いとして、日の光とともに育った。彼の腹に宿る魔法の力は、外に出ればすぐに天を晴らすことができ、王の証でもあった。しかし、その力は時に畏れと憂慮を呼び、干魃という恐怖の影をもたらした。誰もが、彼の光を恐れつつも頼りに思い、遠ざけることもできずにいた。

一方、雨雲の姫、ユリナは、恵みの雨をもたらす魔法の使いだった。彼女が空を仰げば、慈悲深い雨が大地に降りそそぎ、作物を育て、命を育む。しかし、雨が降り続くと洪水の恐れもあった。王家の中で囲われて育ったユリナは、強い意志と優雅さを持ちながらも、心の奥には孤独を抱えていた。二人とも、ただ純粋に自然を司るだけなのに、力のために恐れられ、匿われる身となっていた。
それから百年、千年と時は流れた。今や、太陽の国と雨の国は、互いに深い敬意と恐れを抱きながらも、平和裏に存続していた。だが、その年の春、大地は突如、激しい荒天に襲われた。太陽の国では幾日も雨が降り続き、干魃の予兆もなく、逆に雨続きのため農作物が腐敗し始めた。それに引き換え、雨の国には長い乾季が訪れ、人々は水不足に喘ぎ、作物は枯れ始めた。
まさに、天変地異の前触れだった。上層の魔法使いたちは、これをどうにかしようと策を巡らせたが、解決策は見つからなかった。二つの国の運命の星は、突然、奇跡的な出来事をもたらす。
そのとき。リュシアスは、自分の魔法の力がもたらす恐怖と責任に苦しみ、ひとり城の庭に出て行った。風に逆らうように、弟とともに外へ出てしまったのだ。彼は飛び出した先に、静かに雨の中に佇む少女を見つけた。巻き毛の黒髪と、めいっぱい開いた大きな瞳。周囲の雨音に包まれながら、その少女は静かに笑った。
「あなたも、雨を呼んでるの?」
その声にリュシアスは、思わず声を詰まらせた。雨雲の姫、ユリナだった。彼女の目は優しく、しかし、どこか遠くを見据えるようだった。
「そう…私は、雨をもたらすために生まれた。でも、今は、何もかもおかしい」

リュシアスは、自分の力に恐怖と孤独を感じていた。彼は、ふと気づいた。二人は、偶然の出会いではなく、 運命だったのだと。
そのとき、空が裂けるような激しい雷鳴とともに、世界が揺れた。まるで天地が争うような大嵐が、彼らを中心に巻き起こった。空からは虹の橋がかかり、雷鳴は彼らの耳に響き渡る。
「私たちの力が、今、必要なんだ」ユリナは静かに言った。
彼女は、リュシアスの手を取り、そのまま二人は嵐の中心へと向かった。雨雲を追い越し、雲の中に身を潜め、持てるすべての魔力を解放した。太陽の力と雨の恵み、その両者がぶつかり合い、天空に轟音が鳴り響いた。
やがて、嵐は静まった。太陽と雨が、一つになった瞬間だった。空には新たに、美しい光と雨のしずくが共存し、天変地異は解消された。
その日、太陽の王子と雨雲の姫の運命は、結びついた。彼らは互いの力を認め合い、結婚を誓った。今や、太陽と雨の調和は、世界の平和の象徴となった。
二人は、心から笑顔を浮かべながら、新しい未来を描き始めた。魔法と自然の調和、その詩を奏でながら、幸せに包まれて終わった。
それは、天と地、光と影の交わり、そして、勇気と愛の物語の始まりだった。