エニモンネーム : コロ
エニモンの種族 : ケモノン
エニモンの容姿 : 男性的
エニモンの年齢 : 20代~
好きな世界 : ヒューマンワールド
好きな景色 : 森林
好きなテイスト : 漫画 (日本)
好きな色 : #ffff8a
好きな動物 : オウム
好きな年代 : 2020年代
コロは技術と自然の調和を信じ、創造力を追求する夢多き科学者兼芸術家。オウム好きで、自由に羽ばたく心を持ち、多彩なアイデアを描き出す。幼少から動物たちと触れ合い、彼らと協力し合うことに喜びを感じる。理想は科学と芸術の融合で、新たな世界観を築きたいと願い、自己表現と仲間との絆を大切にしている。
タイトル:「君となら」
静かな午後の公園は、色づいた葉っぱが風に舞い、静謐な空気を漂わせていた。コロはゆっくりと歩きながら、手に持ったスケッチブックに何かを描いていた。幼い頃から動物たちと触れ合い、自然と調和した世界に心惹かれてきた彼にとって、この場所は心の避難所だった。
コロは生まれながらにしてハンディキャップを抱えていて、何をしても報われない日々を送っていた。体が思うように動かず、言葉も遅く、孤独を感じていた。彼は自分は何もできない、普通じゃないと感じて、世の中の白い壁に閉じこもっていた。
そんな彼の唯一の癒しは、オウムたちだった。色彩豊かで自由に羽ばたく彼らは、コロの心の奥底に眠る夢を呼び覚ましてくれた。彼は彼らの羽音を聞きながら、自分もいつか、何かを創り出す力を持ちたいと願った。
ある日、いつもの散歩中に彼は公園のベンチに座る一人の女性を見つけた。彼女は静かに座っていて、まるで自然そのもののようだった。髪は風になびき、目は穏やかさをたたえていた。コロはその人に心惹かれた。
だけど、彼女には話しかけられなかった。どうせ自分にはと、孤独な思いを抱えていた。だが、ある日、意を決して声をかけてみた。「こんにちは。いつもここにいるんですね」と、震える声で話しかけた。
彼女はにっこりと笑って「こんにちは。私はマリア。自然と話すのが好きで、よくここに来るの」と答えた。彼の心は少しだけ温かくなった。マリアは自然と動物たちを愛していて、彼女の周りにはいつも優しい空気が漂っていた。
コロは少しずつ彼女と話す機会を増やした。マリアは彼の内に秘めた創造性や素晴らしい才能があると気づいた。彼女はコロに、小さな模型や絵を作ることを勧めた。最初は不器用な手つきだったが、少しずつ彼の中に眠る創造力が目覚めていった。
ある日、コロは自分の手で作った小さな浮遊オウムの模型をプレゼントした。オウムの翼は藤の葉のような緑色で、羽ばたかせると風がそよぐようだった。彼の目は輝き、心の中にあった夢が少しだけ現実に近づいた気がした。
だけど、そんな日々は長く続かなかった。町の科学者たちや社会からの偏見が、コロの心に重く降りかかってきたのだ。彼のハンディキャップは誰よりも目に見えにくく、無理解からくる嘲笑や排斥を受けた。
絶望の淵に立たされたとき、コロは深いため息をつきながら、自分は何もできないと諦めていた。しかし、マリアの優しい瞳だけが、彼の心に残った。彼女は静かに言った。「コロ、あなたの中には光がある。あなたが信じるものを大切にすれば、必ず道は開けるわ」。
その言葉に背中を押され、コロは再び立ち上がる決意をした。科学と芸術を融合させて、新しい世界を創造したい、その夢を追い続けると決めた。彼の手に、再びスケッチブックと模型が握られ、心は確かに前に進む力に変わった。
月日が流れ、コロは自分だけのメカニカルなオウムを完成させた。それは、羽ばたくたびに光を放ち、澄んだ歌声を響かせた。同時に、彼の心も自由に羽ばたき始めた。彼は今、孤独ではなく、共に夢を描く仲間たちと歩き出していた。
最後にコロは、あの公園のベンチでマリアと出会った場所に立った。夢と希望を胸に、「君となら、どこまでも行ける気がする」とつぶやいた。そう、必要なのは心の優しさと信じる勇気だった。
彼の新しい世界へ、確かな一歩を踏み出したのだ。自然と技術、夢と現実、その調和の先に、彼だけの未来が待っている。平凡な日常の中にこそ、輝く奇跡は潜んでいるのだと、コロは知った。そして、彼の翼は、今まさに高く羽ばたき始めていた。