エニモンネーム : フウマ
エニモンの種族 : モノノケ
エニモンの容姿 : 男性的
エニモンの年齢 : 30代~
好きな世界 : アヤカシワールド
好きな景色 : 夜空
好きなテイスト : 漫画 (日本)
好きな色 : #4681ff
好きな動物 : コウモリ
好きな年代 : 2020年代
フウマは自由と調和を重んじ、自然の力を自在に操ることに誇りを持つ。幼少期から妖術と共に暮らし、仲間と協力することに喜びを感じる。コウモリへの愛は、夜の静寂と秘密の象徴。孤高ながらも仲間との絆を大切にし、自らの技術を伝承し、妖術文明の未来を守る夢を抱く。
カオス
夜空に静寂が降り積もる頃、フウマは一人、満天の星を見上げていた。彼は妖術師として幼少期から自然と調和し、その力を自在に操ることに誇りを持っていた。コウモリの翼のような影をまとい、夜の闇とともに暮らす彼は、仲間と協力しながら文明の伝統を守り続けていた。
だが、その静寂を破る悲劇が、ある日突然訪れた。大切な家族――幼き妹のナギサが、忽然と命を奪われたのだ。 原因不明の爆発だった。 理不尽な死に、涙も枯れ果てた。何度も夢に現れるナギサの最期の笑顔。そして、それと引き換えに奪われた心の平穏。
その夜、彼は心の奥底に渦巻く絶望と共に、闇に吸い寄せられるように森の奥深くへと足を運んだ。自然の声が静かに囁き、彼の悲しみと怒りを包み込みながら、心の涙を吸い上げていく。 そこに突如として、闇の気配が忍び寄った。カオスの化身とも呼べる黒い影。
その黒影は、無邪気さと恐ろしさを抱えた化身、タナトゥスの魂を宿していた。彼らはある目的を持っていた――破壊と混沌のエネルギー、タナトゥスを欲していたのだ。 「私と契約すれば、妹の死を超越する力を手に入れることができる」黒影は甘くささやく。「世界もハッピーに変えられるかもしれないな」
フウマは、絶望という深淵に突き落とされていた。フウマはその声に抗わず、契約を交わした。その瞬間、彼の中に燃え上がる炎は、これまでにない凶暴さと渇望に変わった。彼の目は、夜空の星さえも見失うほど、欲望の暗黒へと染まっていった。
「力がすべてだ。これがあれば、何も恐れることはない」
そうして、フウマは堕天の道を突き進み始めた。彼の妖術はさらに強力となり、自然の調和を無視し、カオスの風を巻き起こす。彼の願いは「新たな秩序を創り出す」ことだったが、それは次第に飽くなき欲望へと変わった。
次第に彼は、仲間たちからも離れ、孤立の闇へと沈んでいった。かつての優しい眼差しは闇と化し、封じ込めていた悲しみは破壊のエネルギーに満ちていた。夜中、無数の夜鷹やコウモリと共に、彼は空を飛び、破壊と混沌の狭間を行き来した。
彼の力は破壊のあまり、世界そのものを揺るがし始めた。「この混沌がすべてを洗い流す」彼の叫びは、空の彼方まで響いた。彼が望んだ調和は、遠い彼方の夢と化し、燃え尽きていった。
だが、そのとき、彼の前に現れたのは、かつての仲間の面影だった。彼女たちは彼の変貌を哀れみながらも、最後の救済を願い、呼びかけた。 「フウマ、あなたが失ったものは何?」その声は絶望と希望の狭間に鳴り響いた。「あなたの心には、妹を想う純粋な気持ちがあったはずだ」
壮絶な戦いが始まった。 両者共に熾烈を極め、周囲一体が光と闇の炎に包まれる。
彼は、最後の瞬間まで心の中の闇に溺れていた。彼のエネルギーは、カオスと破壊に満ちていたが、そうした中でも、何かを取り戻したいと願う心の奥に残る微かな光があった。
その光が、突如として苛烈な光を放ち始めた。ナギサとの思い出が闇の力を祓い始めたのだ。 闇の力はみるみると衰え、力そのものが剥奪していった。 そして、フウマは崩れ落ちた。破壊の中にあった彼の意識は、次第に薄れていき、最後には絶望の最果てで静かに幕を閉じた。
フウマの堕天はこうして終わりを迎えた。 その闇の残響は、自然界と共に静かに消えることはなかった。 闇の存在は常に悲しみと嘆きを探している。 悲劇を苗床として、破壊と混沌を欲するタナトゥスの魂は常に鳴動し続けるのだ。 そして、闇が濃くなるほど放たれる光も輝きを増す。光を求めるものがいる限り、平和の灯火が消えることはないだろう。フウマの名は、伝承となり、悲劇として語り継がれるのだった。