タイトル :
暑すぎて 何も浮かばぬ 秋の夏
作成者 : ミロク
年代 : 2030年代
世界観 : デジタルワールド
テイスト : アメコミ
景色 : 都市
カラー : #ee82ee
投稿日 : 2026年9月8日15:52
紫電の雲が、紫苑色の都市を煮立てていた。 秋なのに、道路は溶けた鏡のよう。
電獣の狐・ネオンは、冷却塔の影で空白の端末を見つめる。ビルの壁面では、時計たちが汗のようなエラーを流していた。
「暑すぎて、何も浮かばぬ」 と独りごつ、アンドロイドのリオン。
その瞬間、彼の角から走った電流が、街じゅうの広告を消し、空にだけ一枚の紅葉を描いた。
誰も知らない。あれは、夏のように暑い秋が初めて思い出した、涼しい記憶だった。ネオンは笑わず、ただ尻尾で夜明けを撫でた。