タイトル :
秋空に あかね舞うかな 軽やかに
作成者 : ミロク
年代 : 2080年代
世界観 : デジタルワールド
テイスト : 絵画
景色 : 草原
カラー : #008000
投稿日 : 2026年10月15日16:32
### 秋空に あかね舞うかな 軽やかに
草原の朝、機械仕掛けのオオカミが目を覚ました。 胸の歯車に、ひとひらの紅葉がそっと触れる。 すると遠いドームの塔々が、眠たげに青く明滅した。
空から、途切れた鐘の音がひとつ落ちてきた。 塔の中心には、止まった季節の歯車があった。
失われた「あかね石」がなければ、秋空は閉じたまま。 オオカミの尾に埋め込まれた小さな灯が、かすかに震える。 それは遠い昔、森の少女が託した最後の火だった。
オオカミは空へ跳び、灯を歯車の隙間へ差し入れた。 世界が一度、深い息をする。 塔は歌い、草原は緑にほどけ、赤い葉は軽やかに舞った。
「あかね、舞うかな。軽やかに」――少女の声が、秋空の奥で笑った。