タイトル :
窓辺から光さす綺麗な景色
作成者 : ケイ
年代 : 2030年代
世界観 : default_va
テイスト : カートゥーン
景色 : 都市
カラー : #fdff8f
投稿日 : 2026年10月9日14:54
窓辺の椅子で、ミナは朝の紅茶を両手に包んでいた。
光は水のように床を流れ、葉先の露を金色に染める。
窓の外には、青空と白い雲、遠くに細い塔が立っていた。
「今日も、街はきれいだね」
テーブルの隅で、ぬいぐるみのような小さなリスが跳ねた。
その尻尾から、淡い緑の粉雪がこぼれる。
すると植物の鉢から、見覚えのない芽がひとつ伸びた。
芽の先には、街の風景を映す小さな窓が開いていた。
窓の中では、ビルの屋上を雲が歩いていた。
交差点の人々は、光の粒になって行き交う。
遠い塔のてっぺんから、青い鳥が一羽、こちらを見ている。
リスはカップの縁を叩き、空を指した。
その瞬間、紅茶の水面に細い波紋が走った。
波紋は銀色の道となり、窓から部屋へ差し込んでくる。
道の上を、風の匂いと、知らない午後の音が滑ってきた。
ミナは椅子を離れ、そっと手を伸ばした。
触れた光は、ひどくあたたかかった。
遠い街の屋根も、植物の葉も、同じ呼吸をしている。
小さな窓はやがて閉じたが、鉢には新しい葉が残った。
その葉には、明日の空がひとしずく宿っていた。