エニモンネーム : ゴラク
ユーザーネーム : ミロク
エニモンの種族 : アヤカシ
エニモンの容姿 : 男性的
エニモンの年齢 : 20代~
好きな世界 : アヤカシワールド
好きなテイスト : アニメ
好きな色 : #ffbb1d
好きな動物 : タヌキ
好きな年代 : default_value_here
投稿日 : 2026年7月26日16:15
ゴラクは幼い頃孤児院で育ち、タヌキが好きな心優しい性格。 幼少期にふと聞いた落語に心を惹かれ、落語家への道を志す。でも、好奇心旺盛な性格で、あれよあれよと流される風来坊でもある。
売れっ子と真打
夕焼けが山の影を長く伸ばす頃、ゴラクは翠色の扇子を扇ぎながら、控え室の影に沈んだ。 彼の金色の瞳が、しみじみと陰影を映す。

「師匠、自分、真打になりたいんです…」 胸の奥、くすぶる憧れが、ささやき続ける。 しかし、さっきまでの笑い声は、今や遠い記憶の中。
師匠は、深い笑みを浮かべて、優しくひと言。 「ゴラク、お前は、肝心なものを忘れとる。」
彼は、着物の帯留めに目を落とす。 「何ですか?」と少年のような瞳を向ける。

師匠はゆったりとした歩みで、ゴラクの前に立つ。 「芸は心じゃ、心。」 ふわりと、籠に乗ったコグマが顔をのぞかせる。
「心と笑いの間に、何がある?」 師匠が静かに答える。 「余白だよ。」
ゴラクは笑う。 「余白?」
師匠は扇子を閉じ、語り始める。 「お前さん、売れることだけに流されすぎや。」 光と影、笑いと涙、すべての間に、空白が必要だ。

「今日は、お前への贈り物だ。」 師匠が扇子を開き、振る。 そして、窓をガラリと開ける。 そこには、大輪の花火が咲き乱れていた。
ゴラクの瞳が、ほんの少し震える。 「師匠…」
あの日の心が顔を出す。 余白の向こう側で、何かが瞬く。 明日の空は、また別の笑みを映すだろう。
※前半部分ではなく、後半のゴラクと師匠のやり取りを滑稽に描く。
〜〜〜前半〜〜〜
「おい!おまえさん、
本当は一体何がこわいんだ!」
「そりゃ、きまってらあ。
ここらで、いっぱいお茶がこわい」
どっと!観客の笑い声が響く。有名な古典落語、まんじゅう怖いのオチである。意気揚々とゴラクは頭を下げて、舞台の袖にはけていく。
その間にも、何人かの客が、「よっ!日本一!」と囃す声が聞こえてくる。ゴラクは、やっぱりおれは、天才だな〜と口元を緩める。
いかんいかん、これじゃあ今日はダメなんだ。そう気をひしきめて、師匠の楽屋へと向かった。なぜなら今や飛ぶ鳥を落とす勢いで、落語界のNo.2と持て囃されるゴラクにとって、屈辱の日でもあったからだ。
久しぶりにふらっと、寄席に来たって、この大うけ。にも関わらず、ゴラクは大トリどころか、前座として舞台に上がったのだ。
師匠の楽屋へ近づくたびに、だんだんと鼻息が荒くなる。
〜〜後半〜〜
バン!
ゴラクは勢いよく、ドアを開けた。
「師匠!なんですか!この仕打ちは!自分が前座だなんて、ふざけてるんですか!」
「おーなんだ。ゴラクじゃねーか。随分と見ないうちに、男前になったじゃねーか笑。背も高くなったんじゃねーか?」
「ふざけないでくださいよ!自分は!自分は!今じゃ、ラクゴカイのNo.2ですよ!なんで、自分が前座なんですか!」
「ほう、その心は?」
「な、!今日、久しぶりに寄席に来たって、この大受け!なら、おかしいじゃないですか!しかも、満員御礼!おかしいですよ!」
「ほう?久しぶりに来て、大受けか!そりゃあ、立派なもんだ!師匠としても鼻が高い」
「そうでしょう!そうでしょう!自分が来たら、こんなに客が来て、すごいウケた!この前のテレビ番組だって、大受けでしたよ!」
「ほう?そいつはすごい」
「そうです!そうです!ゴールデン帯で高視聴率!しかも、帯だってやってます!」
「ほう!景気がいいな!」
「でしょう!この間は、ポルシェも買ったんです!」
「おー!そいつはすごい!」
「そして、ドラマのオファーなんかも来ちゃって!」
「今度はドラマか!」
「そうでしょ!そうでしょ!で、内緒ですけどね、実はあの有名女優の舞子と付き合ってるんですよ!」
「ほー!そいつはめでたいな!笑」
「で!タワーマンションなんかも買っちゃって!毎日、ラブラブなんです!」
「お〜!いいじゃねーか!」
「そしてそして!今度は自分の半生をテーマにした映画なんかも取るって話が!」
「そいつはすごい!」
ゴラクの鼻は、どんどんどんどん伸びてゆく。まるで、天高く伸びてゆくバベルの塔のように。
「そうですよ!で!スポーツ大会では!」
「ほう!」
「100メートル走が!11秒で!」
「ほう!」
「ベンチプレスも100キロで!」
「ほう!」
「イケメンランキングトップ10!」
「ほう!」
「IQだって、130!」
「ほう!」
「宇宙飛行士にもなれるって!」
「ほう!」
「長者番付にものっちゃって!」
「ほう!」
「歌を出したら!一等賞!」
「ほう!」
「そして、自分は!ナンバー2!」
「ほう!」
「何をやっても!日本一!」
「ほう!」
「師匠!ほうほう!って!答えてください!なんで、自分は前座なんですか!師匠、自分は大トリで出たいんです!」
「ほう!」
「...」
「じゃなくて、自分は大トリに、真打になりたいんです!」
「そうか、そいつは大変だな」
「な、、!師匠、話聞いてましたか!自分は、落語界のナンバー2なんですよ!」
「そうみたいだな。今じゃ、世間では落語界のナンバー2、なんて呼ばれてるな。」
「だったら、どうして。どんな演目だって、完璧に」
「ゴラク。おめえ、真打になりたかったのか。なら、なんで寄席で落語をやらねーんだ?」
「あっ、、、」
「久しぶりに帰ってきたと思ったら、おまえ、全然、落語をやってねえ。しかも、客のほとんどは、おまえのファンだろう?」
「ゴラク。真打になりてえなら、落語をやれ。今のおまえは、売れっ子だ。」
「....」
ぴーひょろろ〜!ど〜ん!パチパチ!ど〜ん!パチパチ!ぱちぱちぱちぱち!
花火の音が静かに聞こえる。今日は年に一度の花火大会である。ゴラクは思い出す。自分が初めて、落語を聴いた日を。
それは、師匠のおはこの演目だった。涙が出るほど笑った日だった。でも、その日、ゴラクのほおを伝った涙は、あのときよりも、ずっとずっと塩辛かった。
とさ。
おしまい。