エニモンネーム : カレン
ユーザーネーム : ユキ
エニモンの種族 : アヤカシ
エニモンの容姿 : 女性
エニモンの年齢 : 40代~
好きな世界 : デジタルワールド
好きなテイスト : アメコミ
好きな色 : #ff0000
好きな動物 : ライオン
好きな年代 : default_value_here
投稿日 : 2026年8月21日15:40
カレンは自由と誇りを重んじ、自然と調和する草原の美しさに心を惹かれる。強さと優しさを持つライオンの威厳に共感し、電子の力と妖術を駆使して調和と守護を追求する。
ツンデレな視線
カレンは、毎朝おなじ電車に乗った。 赤い髪をゆるく揺らし、黒いスーツで窓辺に立つ。 宝石のペンダントだけが、朝日に小さく光った。 「今日も、何も起こらないわね」
その日は、夏の終わりだった。 駅の時計が、七時十三分で止まった。 音も、風も、人の気配さえ、すうっと消える。 世界の一角に、無が口を開けていた。

無の向こうから、ひとりの青年が歩いてきた。 白いシャツに、草原の匂いをまとっている。 彼はカレンを見るなり、眉をひそめた。 「近づくな。危険だから」
なのに彼の視線は、何度もカレンへ戻った。 心配しているくせに、冷たいふりをしている。 カレンは口元に、謎めいた笑みを浮かべた。 「ずいぶん親切な命令ね」
青年の名は、レオ。 無に呑まれた草原を守る、最後の番人だった。 彼の胸には、小さな電子装置が埋め込まれている。 鼓動のたび、青い光が草のように明滅した。
無は、駅のホームから広がっていった。 消えた場所には、音も色も、記憶さえ残らない。 カレンは赤いシャツの袖を整え、指を鳴らした。 「なら、私が戻してあげる」
ペンダントから、銀色の魔法陣が浮かんだ。 電子の粒子が蝶になり、風を編み直す。 遠くで、金色のライオンが吠えた。 その声は、誇りと優しさを同時に震わせた。

レオは剣を抜き、カレンの前に立った。 「君を守る。勘違いするな」 「ええ、勘違いしておくわ」 彼の耳が、夕焼けより赤くなった。
ふたりの力が重なると、無の底に草原が生まれた。 緑の波が走り、失われた時計が、静かに動き出す。 けれど、無の中心には、まだ黒い種が残っていた。 それは次の季節を待つように、かすかに脈打った。
夕暮れ、駅には虫の声が戻っていた。 レオはそっぽを向き、切符を一枚差し出す。 「明日も来るなら……隣にいてもいい」 カレンは彼の視線を見つめ、微笑んだ。
その日から、平凡だった人生は動き始めた。 草原の風は、都会の隙間にも吹くようになった。 ふたりの間には、まだ無言の距離がある。 けれどその距離は、少しずつ、恋の形に変わっていった。
無